FXにおいてテクニカル分析による手法は有効なのか?

MT4のEAにおいて一般的に用いられているロジックは、主にテクニカル分析による売買判断だ。
要はチャートの移動平均線が右肩上がりだから買いだとか、ああいう奴だ。
テクニカル分析と対極に位置するのが、主にファンダメンタル分析と呼ばれるものだ。
これは相場の世界に影響を与える事件事故ニュース等、チャート以外の事から分析するものだ。
最近ではアベノミクスによる円安相場、イギリスEU離脱によるポンド安等が当てはまる。
EAは世の中のニュースを解析できないので、基本的なロジックはチャートによるテクニカル分析となる。
まぁ世の中にある自動売買システムには、ニュース記事をAIが解析して売買を行う高度なシステムもあるらしいが、少なくともMT4のEAではそんなことはできない。
FX Worksというサイトには、さまざまなFXの手法が載っている(https://fx-works.jp/category/syuhou/)
中には月間200pipsEMA手法(https://fx-works.jp/tuki200pips/)のような、ものすごく単純なテクニカル分析による手法もある。
「これで勝てるならFXなんて楽勝!」等と思って試したことがあったのだが、現実はそう簡単ではなかった。
まず手法の通りのエントリータイミングが来るのを待つのだが、とにかくなかなかエントリータイミングが来ない。
FXは24時間ずっと取引されているので、仕事をしている間や寝ている間にエントリータイミングがやってきてチャンスを逃してしまったという事が多々あった。
さらにエントリーしたとしても、それで勝ちが約束された訳ではない。
感覚的にはほとんどの場合負ける。
実際には負けっぱなしという事はないのだが、プロスペクト理論により、負けた時のイメージの方が強く残るせいだろう。
負けたというイメージばかり強く残るので、「本当にこの手法は勝てるのか?」疑心暗鬼に駆られ、結局もっと勝てる手法はないのか?と永遠に終わらない手法探しの旅に出ることになる。
結局の所、どんなに勝てると言われている手法でも、スプレッド分の損失を考慮した本来の勝率49%が、ちょっと上がった51%くらいになるくらいしか効果がないのではなかろうか?
勝率が負け確率より高い51%なら、長い目で見れば勝ち確定なのだが、実際に勝率が51%に収束するためには統計学的にとんでもない長い取引回数が必要なので、大抵の人は途中で諦めてしまうだろう。
テクニカル分析による手法が有効ならば、人間による裁量取引なんかより、EAによる自動売買の方が良いだろう。
EAなら人間と違い、不眠不休で24時間取引できるし、バックテストで本当にその手法が有効なのか検証する事もできる。
だがテクニカル手法によるEAが勝っているかと言うと、それほど勝てるEAは多く無い気がする。
結局の所、テクニカル分析では、スプレッド分の負け確率を逆転させるための勝率アップすらきついという事なのだろうか?

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